山腹崩壊と地形特性に関して : 昭和50年5号台風による高知県下の山腹崩壊を対象として
この論文をさがす
抄録
昭和50年8月16,17日にわたる台風5号の豪雨による高知県下の山腹崩壊の資料を用いて, 崩壊地の分布と崩壊に関係する諸因子, たとえば, i)降水量, ii)地形的特徴, iii)地質的特徴, などの比較検討を行ない, 傾斜と降水量を考慮した崩壊予測式を作っている。崩壊地分布は, 災害直後の空中写真および現地調査で, 降雨量は32か所の雨量観測所のデータで, 傾斜は2万5千分の1の地形図を用い2km×2kmの方眼内の平均傾斜角をホートン法で求めている。その結果, 次のことが明らかにされている。(1)継続雨量が一定のとき, 崩壊数はある限界傾斜角まではコウ配に比例する。(2)傾斜が一様なとき, 崩壊数は日雨量から崩壊無効雨量を減じたものに比例する。(3)崩壊予測の一般式としては次式が推定できる。N(i, r)=k_<ir>・(i-i_0)^p(r-r_0)^q ただし, i=tanα ここで, N(i, r) : 単位面積当たり崩壊数, k_<ir> : 係数, i_0 : 限界傾斜角の正接, r : 継続雨量(mm), r_0 : 崩壊無効雨量(mm), α : 単位地域内の平均傾斜角
収録刊行物
-
- 土質工学会論文報告集
-
土質工学会論文報告集 18 (1), iv-, 1978-03-15
土質工学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1543105995094979456
-
- NII論文ID
- 110003914268
-
- NII書誌ID
- AN00173174
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- NDL-Digital
- CiNii Articles