被りの浅いマサ山におけるNATMの施工例 : 東北新幹線第1栗須トンネル

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抄録

NATMによるトンネル(延長190m)について, 事前に行った各種予備試験結果ならびに設計, 施工, 計測の概要を報告したものである。工事地点は, 福島県二本松市の南東3kmに位置するまさ土地帯で, 土かぶり厚は5~10mと薄く, 地上には民家が点在している。まず, NATM導杭予備試験は, 側壁導杭内約17mにわたって実施し, 吹付けコンクリートの施工機種の選定, まさ土に対する付着性, 施工性, ならびに各種アンカー(ロックボルト)の性能について調査している。約9mの上半NATM試験施工では, 施工順序等を検討している。NATM設計は土かぶりが浅い土砂トンネルであることを考慮して, 在来の理論設計法の代りに有限要素解析法で行っている。次に, 施工計画および施工順序を概説しているが, 補助工法として地山の状況に応じてフォアボールを行うことにより, 支保工沈下に効果が認められたと述べている。計測については, 沈下測定, 内空変位, 地山変位, 地山荷重, 吹付けコンクリート応力, ロックボルトの応力を実施し, その測定データと考察を示している。

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