Study of High-T_c Superconductor LaBa_2Cu_3O_y : I. Oxides :

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抄録

LaBa_2Cu_3O_yで90K超伝導が起こるのは正方晶相ではなく斜方晶相であることを初めて見出した。粉末X線データのRietveld解析により,それが斜方晶Yba_2Cu_3O_yと同じ構造であることを明らかにした。この物質の超伝導特性及び常伝導相の特性を調べ,Yba_2Cu_O_yの性質と比較した。高温粉末X繰回析により斜方晶-正方晶相転移が350℃付近で起こることを観測した。固溶体La_<1+x>Ba_<2-x>Cu_3Oyが存在すること,それによりLa_lBa_2Cu_3O_yが存在しない可能性に関連して,TOF中性子回析の実験を行い,Rietveld解析によりBa,La Cu,Oの組成比各サイトの占有率を求めた。その結果LaとBaの組成比が1対2のLa_1Ba_2Cu_zO_y(z~3)が確かに存在することを明らかにした。中性子回析に使われた粉末をさらにいろいろの時間アニールすることにより,La_lBa_2Cu_30_yに十分な酸素を導入するには非常に長い時間のかかることを明らかにするとともにLa_lBa_2Cu_30_yの90K超伝導体ばかりでなく50K超伝導体も斜方晶であることを明らかにした。

収録刊行物

  • JJAP series

    JJAP series 1 3-5, 1988-05-10

    Japanese Journal of Applied Physics

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