関節固定が筋および腱組織コラーゲンの可溶性に及ぼす影響

• 須釜 聡

  金沢大学医学部保健学科

• 立野 勝彦

  金沢大学医学部保健学科

• 灰田 信英

  金沢大学医学部保健学科

書誌事項

タイトル別名

• The Effect of Immobilization on Muscle and Tendon Collagen Solubilities
• ラットの筋・腱組織におけるコラーゲンの生化学的分析
• Biochemical Studies on Collagen from Rat Muscle and Tendon Tissues

抄録

関節拘縮発生にはコラーゲン中の架橋結合が関与し,この架橋結合はコラーゲンの可溶性に影響を及ぼす。今回我々は,ラットの足関節を7週間固定し筋および腱組織の可溶性の変化を検索しコラーゲン線維内の架橋結合の変化を推察した。その結果,ヒラメ筋については塩可溶コラーゲンとペプシン可溶化率に有意な減少を認めたが,アキレス腱については塩可溶コラーゲンに有意な減少を認めたのみであった。以上の結果から,7週間の固定により,コラーゲン線維内の架橋結合について,筋組織では架橋結合の数や強度の増加が推察されるが,腱組織では架橋結合の変化も少ないものと推察される。このことから,固定による影響は筋組織コラーゲンの方が大きいことが示唆され,組織の柔軟性の低下へつながる方向へ移行しているものと考えられる。

収録刊行物

• 理学療法学

  理学療法学 23 (2), 72-79, 1996-03-31

  日本理学療法士学会

キーワード

• 関節固定
• コラーゲン可溶性
• 筋・腱組織

詳細情報

• CRID: 1390282763049124736
• NII論文ID: 110004008517
• NII書誌ID: AA11545224
• DOI: 10.15063/rigaku.kj00003129456
• ISSN: 2189602X
• ISSN: 02893770
• Web Site: http://hdl.handle.net/2297/7302
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/1996228339
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • IRDB
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可