日本人成人男女の三次元骨格基準モデルの構築

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  • The three-dimensional prototype models of Japanese adult males and females

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抄録

本研究の主旨に同意が得られたボランティアの成人男性11名, 平均年齢30.6歳, 成人女性10名, 平均年齢25.7歳を対象に, 頭部のcomputed tomography (CT)を撮影した.そして三次元画像構築および解析ソフトを用いて骨構造上に67個の特徴点を設定し, 男女別にそれらの三次元平均座標値を求めた.一方, 7, 757個のポリゴンを備えた既製の頭部ポリゴンモデル3, 700個のポリゴンを備えた既製の歯列ポリゴンモデルを用意し, その点列データの中から抽出した対応する特徴点を平均座標値に合わせて移動させた.特徴点間は三次元補間処理を行い, 男女別の平均ワイヤーフレームモデルを構築した.得られた画像をコンピュータ内で頭部エックス線規格写真撮影を実施し, 従来から使用されている標準偏差図表への当てはめを行った.その結果, このモデルより得られた各計測値は正常咬合者の成人男女の標準値とおおむね一致していた.以上のことより, 今回構築したモデルはパーソナルコンピュータ上で回転表示でき, 任意の方向から観察できる日本人成人男女の三次元基準骨格モデルとして, 頭部エックス線規格写真分析の標準値に代わって歯科矯正臨床へ活用できる可能性が示唆された.なお, この研究は九州大学大学院歯学研究院等研究倫理委員会の同意のもとに行った.

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