日本人青年での齲蝕経験とHLAクラスII対立遺伝子との関係

  • 小澤 雄樹
    東北大学大学院歯学研究科発達加齢・保健歯科学講座予防歯科学分野
  • 千葉 潤子
    東北大学大学院歯学研究科発達加齢・保健歯科学講座予防歯科学分野
  • 松坂 朋典
    東北大学大学院歯学研究科発達加齢・保健歯科学講座予防歯科学分野
  • 坂本 征三郎
    東北大学大学院歯学研究科発達加齢・保健歯科学講座予防歯科学分野

書誌事項

タイトル別名
  • The Association of Caries Experience with HLA Class II Allele Frequencies in Young Japanese Adults

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抄録

齲蝕原因菌のmutans streptococciとヒト白血球抗原(HLA)特性の関係が知られている。そこで,この研究の目的は,ヒトHLAの遺伝子型が齲蝕経験に影響するのか否かを調べるために,齲蝕なし群と齲蝕多発群(DMFT≧10)間のHLAクラスII対立遺伝子型の頻度を比較することであった。HLA-DRB1,-DQA1および-DQB1の各対立遺伝子型を,親戚関係にない日本人100名,年齢18〜28歳の健康な青年において,ポリメラーゼ連鎖反応-シークエンス特異性オリゴヌクレオチドプローベ(PCR-SSOP)を用いて分析した。齲蝕の診査は,WHOの診査基準と方法に従い,歯鏡と掃討を用いて行った。齲蝕経験としてDMFTを用いた。齲蝕なし群と齲蝕多発群の間に,いずれのHLAクラスII対立遺伝子についても有意差はなかった。以上の結果から,日本人青年について調査した本研究では,齲蝕経験とHLAクラスH遺伝子型との関連は認められなかった。

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参考文献 (32)*注記

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