マイクロCTを用いた亜鉛欠乏ラットにおける大腿骨,下顎骨および歯槽骨骨密度について

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  • Analysis of Femoral, Mandibular and Alveolar Bone Density in Zinc-deficient Rats Using Micro Computed Tomography

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抄録

亜鉛(Zn)欠乏が骨に及ぼす影響を検討する目的で,Wistar系雄性ラット10匹を対照群とZn欠乏群の2群に分け,特殊精製粉末飼料(標準飼料;Zn含有60μg/g,Zn欠乏飼料;Zn含有0.5μg/g)にて3週間飼育した.その結果,Zn欠乏群では対照群に比べ,血清Zn濃度と血清ALP活性がともに低値を示したことから,Zn欠乏群のラットはZn欠乏を引き起こしているものと考えられた.大腿骨,下顎骨および歯周組織の歯根分岐部歯槽骨における三次元構造と骨梁構造には,対照群とZn欠乏群とで明らかな違いは認められなかったが,骨密度はいずれの骨においてもZn欠乏群で有意に低値であった.これらの結果から,Zn欠乏時には,歯周組織を構成する骨を含む複数種の骨組織が影響を受ける可能性があることが示唆された.

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