社会保障と経済政策 : 公平イデオロギー形成の実証分析

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タイトル別名
  • シャカイ ホショウ ト ケイザイ セイサク コウヘイ イデオロギー ケイセイ
  • Social Security and Economic Policy : A Positive Analysis in the Ideological Formation of Equity

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抄録

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ここでの関心は,これまで日本の社会保障政策がスカンジナビア諸国に代表されるヨーロッパの小国よりも消極的であった原因を探るとともに,現在の高福祉国家がこれからも高福祉政策を継続する蓋然性,および,今後の日本の社会保障政策が急激に積極化する蓋然性を確かめることにある。分析にはキャメロン・モデルを発展させた"社会保障と経済政策"モデルを利用する。キャメロン・モデルは,先進資本主義諸国のなかでもヨーロッパの小国の多くが,他の先進資本主義諸国よりも公共経済の規模の大幅な増加を経験した現象を説明するものであり,"社会保障と経済政策"モデルは,キャメロン・モデルを社会保障と経済政策との関係に引きなおしたものである。そして,この社会保障と経済政策モデルにもとづく限り,現在の高福祉国家群はこれからも高福祉政策をとり続ける可能性が高いこと,および,今後の日本の社会保障政策が急激に積極化する可能性は低いことを,本稿では予測する。

収録刊行物

  • 三田商学研究

    三田商学研究 35 (2), 24-46, 1992-06

    東京 : 慶応義塾大学商学会

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