地域在宅高齢者における最大サイドステップ長と運動能力および転倒との関係

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タイトル別名
  • Relationship between Maximum Side-step Length and Motor Ability or Falls among Community-Dwelling Older Adults

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抄録

本研究の目的は,地域在宅高齢者における最大サイドステップ長(MSSL)と運動能力および転倒との関係について検討することである。対象は宮城県米山町および大郷町に在住で平均年齢75歳(範囲 : 70歳〜85歳)の971名(男性368名,女性603名)とした。測定項目は長座位体前屈,握力,膝関節伸展筋力,股関節外転筋力,開眼片脚立位保持時間,Timed “Up and Go” test,MSSL,最大歩行速度,歩幅,歩行率であった。結果,MSSLと歩行指標との関係において,年齢を統制した偏相関係数は最大歩行速度で0.63,歩幅では0.67であった。重回帰分析では,MSSLに影響を与える因子として歩行能力とバランス能力の寄与が相対的に高かった。また,下肢長で標準化したMSSLが1.00以上の群では,転倒のオッズ比が有意に小さかった。結論として,MSSLは側方への動的バランスの指標として有用であり,サイドステップの能力を高めることは転倒の危険性を減少させる可能性のあることが示唆された。

収録刊行物

  • 理学療法学

    理学療法学 32 (7), 391-399, 2005-12-20

    日本理学療法士学会

被引用文献 (6)*注記

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参考文献 (26)*注記

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