ミツバチの磁気による連合学習について

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タイトル別名
  • ミツバチ ノ ジキ ニ ヨル レンゴウ ガクシュウ ニ ツイテ
  • Associative learning with magnetic fields in honeybees

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抄録

type:text

西洋ミツバチの磁気受容能力の性質を調べるため, 様々な条件で磁気異常(磁石による磁気の付加)と餌(庶糖液)の連合を訓練し, 二者択一試行で連合学習が成立するか調べた。その結果, ミツバチの採餌活動をする時期の働きバチは, 磁気を受容し, その情報をもとに, 餌場の記憶ができることが示された。そして, その磁気感覚は単に磁気異常を感知するだけでなく, 磁力線の方向(磁極)を識別することができ, 磁気コンパスを定位に利用する可能性も示唆された。餌場の記憶には, 視覚(位置)情報が, 一次的ではあるが, 磁気の情報も大事な働きをし, 両者がともに働けばより強力な手がかりとなることが示され, 鳥などでの視覚的な天体手かかり(太陽, 月, 星)を利用したコンパスを磁気コンパスが補佐するという見解が, ミツバチでも当てはまることが分かった。さらに, 磁気情報は定位をしているときなど必要な時にだけ利用をし, 強い磁界は必要ないなら避けることも示された。

source:Bulletin of the Faculty of Education, Chiba University. III, Natural sciences

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