家兎角膜上皮細胞増殖能に及ぼす上皮増殖因子あるいはインスリン様成長因子-1とサブスタンスPの効果

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  • The Effect of Substance P with EGF or IGF-1 on Corneal Epithelial cell Proliferation in Rabbits

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抄録

神経麻痺性角膜症の発症に関与すると推測されるサブスタンスP (SP) の角膜上皮に対する作用を解明する目的で, SPの角膜上皮細胞増殖能に対する作用を上皮増殖因子 Epidermal growth factor (EGF) あるいはインスリン様成長因子-1 Insulin-like growth factor-1 (IGF-1) との併用により in vivo, in vitro の実験系で検討した。 in vivo の実験として, 白色家兎角膜中央部に直径6mmの上皮欠損を機械的に作製し, SP (S群), EGF (E群), IGF-1 (I群), SP+EGF (SE群), SP+IGF-1 (SI群), 対照として生理的食塩水 (C群) を1日6回点眼し, 各群の治癒経過を比較検討した。48時間後に強角膜片を摘出し, ^3H-チミジンで標識後オートラジオグラフィに供した。 in vitro 実験としては, 家兎角膜上皮細胞をEGFあるいはIGF-1添加または非添加のもとSPを含む培養液中で24時間培養し, ^3H-チミジンオートラジオグラフィに供した。 in vivo 実験では, SE群, SI群において角膜上皮欠損の治癒が促進された。^3H-チミジンオートラジオグラフィの結果, in vivo, in vitro いずれの実験においてもC群, S群に比しE群, SE群, SI群において角膜上皮細胞増殖能が促進された。以上の結果より, SPとEGFあるいはIGF-1との併用は角膜上皮創傷治癒を促進し, 角膜上皮細胞増殖能を促進することが明らかとなった。

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