終助辞「ネ」と「ナ」

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タイトル別名
  • A Study of the Sentence-final Particles ne and na
  • シュウジョシ ネ ト ナ

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抄録

見かけ上、多様で分裂的な用法をもつ終助辞「ネ」の意味をどのように統一的に説明するかということがこれまでの「ネ」の研究における主要な論点であったと思われる。これに対して、本稿では、まず、「ネ」と「ナ」の関係について検討を行い、「ナ」は本来的に独話性の助辞であり、対話文脈に出現する、聞き手めあて性を有する「ナ」は「ネ」の文体的変種にすぎないことを明らかにしたうえで、「ネ」の諸用法が、「その場で認識したことを述べる」(認識の現場性)という中核的な意味を独話助辞「ナ」と共有しつつ、対話助辞として、独自に様々な聞き手めあての機能(同意要求、確認要求、行為実行の約束の要求)を獲得していく様相として記述できることを示した。

収録刊行物

  • 阪大日本語研究

    阪大日本語研究 14 1-19, 2002-03

    大阪大学大学院文学研究科日本語学講座

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