学童に対する日常生活習慣改善プログラムの長期的効果の検討

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タイトル別名
  • ガクドウ ニ タイスル ニチジョウ セイカツ シュウカン カイゼン プログラム ノ チョウキテキ コウカ ノ ケントウ
  • The study of longitudinal effect of a program to improve daily habits for school-aged children

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抄録

type:text

本研究の目的は,2001年にA小学校の5年生を対象に,看護師と養護教諭が連携して食習慣に焦点をあてて行った''生活習慣改善プログラム''の長期的効果を検討することである.A小学校の5年生の一部が進学した2校の中学校2年生290名(プログラムを受けた群84名,受けなかった群206名)に対し,食習慣を中心とした生活習慣に関する自記式質問紙調査を行った.2群の比較を行った結果,プログラムを受けた群のほうが,休み時間に外で遊ぶことが多く,近くに出かけるときにはよく歩いていた.しかし,食習慣に関する項目では有意差はみられなかった.プログラム開始時および終了時と,今回の追跡調査時の食習慣を比較すると,野菜を食べないことの減少に加え,先行研究では小学生から中学生にかけて改善しにくかった脂肪の摂りすぎや,インスタント食品の摂取も減少していた.小学校で学習した内容について覚えていることを自由記載で求めた結果,バランスよく栄養を摂ることや,砂糖・塩分・脂肪分を摂りすぎないことなどが多く述べられ,仮想航海のブレーンストーミングを用いて学習した内容が特徴的に記述されていた.小学生に対する本プログラムを用いた食教育は,中学生以降の食習慣への効果は少なかったが,小学生から中学生にかけて改善しにくい食習慣への効果や,視覚教材など新奇性のある方法を取り入れた学習が有効である可能性が示唆された.加えて,中学生以降の追加教育の必要性が示唆された.

source:Journal of School of Nursing, Chiba University

identifier:4

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