六甲山地南麓扇状地での土石流・洪水堆積物の堆積時期・堆積場の変遷

書誌事項

タイトル別名
  • Transition in the accumulation time and place of debris flow and flood deposits on the alluvial fans in the foot of Southern Rokko Mountains
  • ロッコウ サンチ ナンロク センジョウチ デ ノ ドセキリュウ コウズイ タイセキブツ ノ タイセキ ジキ タイセキバ ノ ヘンセン

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抄録

阪神地域では1596年の伏見地震,5世紀末〜6世紀中頃の古墳時代中期,および約6,300年前に地層の液状化を引き起こす強い地震動があった.これらの地震の直後に土石流・洪水堆積物が増加しているかどうか検討した.土石流・洪水堆積物の堆積相はおもに埋蔵文化財調査の露頭で観察し,考古学による年代とアカホヤ火山灰層準の対比でその堆積年代を求めた.その結果,土石流・洪水堆積物は古墳時代中期の地震直後に扇頂〜扇央で16地点,伏見地震直後に扇央〜扇端および低地で10地点確認された.土石流・洪水堆積物は地震以後に増加する傾向と,時代とともにその堆積場が扇状地から低地に移動させている傾向が明らかになった.六甲山地では1995年の兵庫県南部地震による斜面崩壊が多発し,崩壊土砂が増加している.これが豪雨で流出し土石流を発生させる自然条件は高くなっていると考えられる.

収録刊行物

  • 地球科学

    地球科学 55 (4), 201-216, 2001

    地学団体研究会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (64)*注記

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