高機能広汎性発達障害児における集団活動の評価について : 活動内容の適合性と対象児の行動特性との関連に関する検討

書誌事項

タイトル別名
  • Evaluation of Group Activities for High-functioning Children with Pervasive Developmental Disorders
  • コウキノウ コウハンセイ ハッタツ ショウガイジ ニオケル シュウダン カツドウ ノ ヒョウカ ニツイテ : カツドウ ナイヨウ ノ テキゴウセイ ト タイショウジ ノ コウドウ トクセイ トノ カンレン ニ カンスル ケントウ

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抄録

本研究は,高機能広汎性発達障害児14名を対象として行われた集団指導の内容を評価し,その適合性を,対象児の行動特性との関連で明らかにすることを目的とした。14回の指導についての評価結果を,指導のねらいごとに整理して,主成分分析した。その結果3つの成分が抽出され,それぞれ,集団活動への積極的関与,場面理解と自己統制,集団の楽しさへの志向性を反映することが指摘できた。対象児の行動特性は,保護者に対する質問紙調査によって検討した。これらの結果から,対人関係の形成が良好な児では,集団への参加が積極的であるが,言語発達の遅れやこだわりがある場合には,場面理解と自己統制を要する活動で,支援の必要性が高いことが指摘された。また,行動上の困難が全体として少ない児では,集団場面での自己統制がなされやすい一方,集団での積極的な行動や,楽しんで参加することを支援する必要性が指摘された。

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