鹿児島県北西部の花崗岩流域における低水時の流出特性

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  • Runoff characteristics of low water discharge in granite catchments of northwestern Kagoshima
  • カゴシマケン ホクセイブ ノ カコウガン リュウイキ ニ オケル テイスイジ ノ リュウシュツ トクセイ

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抄録

鹿児島県北西部の花崗岩流域における低水時の流出特性について,現地調査および地形解析の結果に基づいて検討した。得られた結果は次の通りである。(1)No.1,No.2およびNo.3流域における低水時の比流量は,No.4およびNo.5流域のそれに比べ大きな値を示した。この理由として,No.1,No.2およびNo.3流域の方がNo.4およびNo.5流域に比べ20度以下の緩斜面率が大きく,斜面に雨水が浸透しやすい条件にあること,さらに,雨水の貯留タンクの役割をしていると思われるマサが厚いことが関係していると考えられた。(2)基盤岩である未風化の花崗岩の上部に厚く堆積しているマサが,雨水の貯留タンクの大きさを決定する重要な要因であると考えて,調査流域におけるマサの土量を求めた。その結果,20度以下の緩斜面率が大きな流域ほどマサの土量および単位面積あたりマサの土量が大きくなっていた。以上の結果は,花崗岩流域における低水時の流量が,緩斜面の面積およびマサの土量に関係していることを示唆する。

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