高校生のアルバイトは非行を抑止するか

• 山本 功

  淑徳大学

書誌事項

タイトル別名

• Does a Part-Time Job Act as a Social Bond to Prevent Juvenile Delinquency?
• コウコウセイ ノ アルバイト ワ ヒコウ オ ヨクシスルカ

抄録

本稿は,高校生のアルバイトがハーシのいう社会的絆の1つの「巻き込み」として,非行を抑止するのかを検証することを目的とする.そのために,2つの分析を行う.第1の分析として,警察に検挙された高校生439人と一般高校生1,509人を対象に,両者の別を従属変数とし,進学希望,部活動,アルバイトを独立変数としたクロス集計,ならびにそれらを投入したロジスティック回帰分析を行った.第2の分析として,一般高校生における自己申告非行の有無を従属変数とし,同様の分析を行った.警察の検挙という公的記録を用いた分析結果も,自己申告非行を用いた分析結果も同様の結論を導いた.高校生のアルバイトは非行の抑止要因にはなっておらず,それどころかアルバイトをしている高校生は,進学希望と部活動という要因を統制しても,非行を行う確率が高いということが明らかになった.この結果を説明する3つの論理的な可能性を考察した.

収録刊行物

• 犯罪社会学研究

  犯罪社会学研究 30 (0), 138-150, 2005

  日本犯罪社会学会

キーワード

• アルバイト
• ボンド理論
• 少年非行

詳細情報

• CRID: 1390001205788166144
• NII論文ID: 110006153678
• NII書誌ID: AN00206207
• DOI: 10.20621/jjscrim.30.0_138
• ISSN: 24241695
• ISSN: 0386460X
• NDL書誌ID: 8774915
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I8774915
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可