ダムによる流量調節が河畔林に及ぼす影響について : 北海道札内川の事例

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  • ダム ニ ヨル リュウリョウ チョウセツ ガ カハンリン ニ オヨボス エイキョウ ニ ツイテ ホッカイドウ サツ ナイガワ ノ ジレイ

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1996年湛水が開始された北海道十勝川水系札内川札内川ダム下流において、ダム運用前の冠水頻度を用いて河床を4区分した。各区分において5調査区を設定し、粒径組成などの立地環境、樹木の種組成および更新木の種組成を調査した。その結果、冠水頻度区分ごとに種組成、立地環境は異なっており、冠水頻度の差によって生じる立地環境の違いが種組成に反映されていると考えられた。冠水頻度が高く、ケショウヤナギをはじめとするヤナギ科植物で樹冠が構成されている立地区分では、林床の更新木はヤチダモなどの遷移後期種であった。冠水頻度はダム運用による流量調節によって低下し、ヤナギ科植物の更新サイトが減少する一方、ヤチダモ等の遷移後期種に適した立地環境となることが予測された。よって、今後は、ヤナギ科植物が更新できず衰退し、現在林床にある遷移後期種へと遷移していくと考えられた。

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