鎮痛剤〔フェナセチン誘導体〕常用により発生したと思われる尿路上皮悪性腫瘍の夫婦症例

• 宮内 武彦

  千葉県がんセンター泌尿器科

• 丸岡 正幸

  千葉県がんセンター泌尿器科

• 長山 忠雄

  千葉県がんセンター泌尿器科

• 若月 進

  千葉県がんセンター病理研究部

書誌事項

タイトル別名

• CARCINOMA OF THE URETER AFTER LONG-TERM USE OF ANALGESIC [PHENACETIN DERIVATIVE]-REPORT OF THE TWO CASES (SPOUSES)

抄録

鎮痛剤〔フェナセチン誘導体〕の常用によると思われる尿管腫瘍の夫婦症例を経験した. 症例は66歳の妻と70歳の夫で, 2人とも頭痛持ちのため妻は45歳頃, 夫は55歳頃よりノーシンを1～2包/日随時服用した. 推定総摂取量は4kgと2.5kgであった.<br>妻は1985年1月2日血尿で来院, 左尿管腫瘍の診断で2月13日左腎尿管摘出膀胱部分切除術施行, 6月11日膀胱内に腫瘍再発, 7月26日膀胱全摘尿管皮膚移植術施行. 1988年12月28日癌死した.<br>夫は1987年3月頃血尿, 8月4日来院, 左尿管腫瘍の診断で8月26日左腎尿管摘出術施行, 11月19日膀胱内に腫瘍再発, 経尿道的手術を施行したが, 再発のため1988年4月22日膀胱尿道全摘右尿管皮膚移植術施行, 7月腹腔内, 腹壁に転移が発生し, 10月15日癌死した.

収録刊行物

• 日本泌尿器科学会雑誌

  日本泌尿器科学会雑誌 81 (12), 1908-1911, 1990

  一般社団法人 日本泌尿器科学会

キーワード

• 長期フェナセチン服用
• 多発性尿路腫瘍
• 腎機能

詳細情報

• CRID: 1390282680033287808
• NII論文ID: 110006385413
• NII書誌ID: AN00196577
• DOI: 10.5980/jpnjurol1989.81.1908
• ISSN: 18847110
• ISSN: 00215287
• PubMed: 2292826
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/1992018787
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • PubMed
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可