住宅環境における屋内広帯域電力線搬送通信からの漏洩電界とコモンモード電流の測定 I

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  • Measurements of the Radiated Electric Field and the Common Mode Current from the In-house Broadband Power Line Communications in Residential Environment I
  • ジュウタク カンキョウ ニ オケル オクナイ コウタイイキ デンリョクセン ハンソウ ツウシン カラ ノ ロウエイ デンカイ ト コモンモード デンリュウ ノ ソクテイ Ⅰ
  • 住宅環境における屋内広帯域電力線搬送通信からの漏洩電界とコモンモード電流の測定(1)

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抄録

北川勝浩, 大石雅寿「住宅環境における屋内広帯域電力線搬送通信からの漏洩電界とコモンモード電流の測定 I」『電子情報通信学会技術研究報告』Vol.107, No.226、pp.37-42、電子情報通信学会、2007

我が国の広帯域電力線搬送通信設備(PLC)の技術基準は、短波帯ではPLCモデムを特定の条件のISN(LCL=16dB,DMZ=100Ω,CMZ=25Ω)に接続したときのコモンモード電流の許容値のみを定めている。しかし、このような規制で漏洩電界が周囲雑音以下に抑制されるかどうかは、科学的に検証されていない。そこで、この技術基準に基づいて型式指定を受け市販されている各種のPLCモデムを、実際に一般住宅で使用し、コモンモード電流と離隔距離10mでの漏洩電界を測定した。その結果、コモンモード電流が許容値を満たしていても漏洩電界は周囲雑音を30dB以上も上回ること、コンセントのLCLが高くても許容値を15dB以上超えるコモンモード電流が流れること、コモンモード電流やLCLと漏洩電界の間には因果関係が認められないこと、モデムから注入したコモンモード電流を20dB以上も上回るコモンモード電流が屋内配線に流れること、15MHz以下の周囲雑音が技術基準の前提となった値より10dB程度低いことが判明した。現行の技術基準は、漏洩電界を周囲雑音以下に抑制し得ないことが分った。

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