金管楽器発音の時間領域シミュレーション(音響系・光学系におけるカオス,研究会報告)

書誌事項

タイトル別名
  • Time-Domain Simulations of Sound Production in Brass Instruments
  • 金管楽器発音の時間領域シミュレーション
  • キン カンガッキ ハツオン ノ ジカン リョウイキ シミュレーション

この論文をさがす

抄録

金管楽器発音を2種類の唇振動モデルを用いて定式化した。1つは垂直振動モデルであり、そこでは両唇が気流に対して垂直方向に運動する。もう1つは'扉開閉'モデルであり、そこでは唇は外向きに回転運動を行う。定式化によって得られた発音の物理モデルを用い、時間領域シミュレーションを行った。その結果、両方の唇振動モデルで金管楽器の自励発振が可能であることがわかった。唇の固有周波数を変化させることにより、少なくとも第1から第8楽器共鳴モードで持続発振が得られた。自然楽器音によって作り出される発音と同じように、合成された発音に音のピッチ・強弱に伴う音色の変化が生じることが示された。ペダル音、第3共鳴モードより1オクターブ低い発音等の複数の楽器入力インビーダンスビークの共同作用を伴った発振体制も得られた。

この論文は国立情報学研究所の電子図書館事業により電子化されました。

収録刊行物

  • 物性研究

    物性研究 62 (5), 664-674, 1994-08-20

    物性研究刊行会

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ