超音波メスによる肺部分切除術後にnCPAP使用により肺瘻を生じた一例

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  • A case of postoperative pulmonary cavity triggered by nasal CPAP after partial resection using an ultrasonic scalpel

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抄録

58歳男性.睡眠時無呼吸症候群でnCPAP療法中に,右肺S2/S6間に増大傾向を示す15mm大の不整結節影を認めたため,超音波メスを用いて右肺部分切除術を施行した.病理組織所見は線維性瘢痕であり,術後は空気漏れがなく術後7日目に軽快退院した.帰宅後翌日にnCPAPを再開したところ右前胸部痛が出現し,胸部X線所見で右上下葉間に薄壁空洞を認め,nCPAP再開を契機とした肺瘻の出現が疑われた.空洞は次第に縮小し術後6ヵ月で消失した.nCPAP使用中の肺切除術では,肺実質切離の方法やnCPAPの再開時期ならびに再開方法について留意すべきと思われた.

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参考文献 (16)*注記

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