A Study on Chapter XXXII of D. Ricardo's On the Principles of Political Economy, and Taxation

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  • リカードウ『原理』第32章の研究
  • リカードウ ゲンリ ダイ 32ショウ ノ ケンキュウ

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Abstract

本稿は、リカードウ『原理』第32章「地代に関するマルサス氏の意見」を検討したものである。同章は、"外国貿易論""課税論""価値論"が交錯する文字通り『原理』の総括章であり、リカードウは、"穀物法論争"期におけるマルサスの3著作の批判を通して、穀物輸入による穀物価格低下政策の有利さを主張している。第2節で解読を試み、マルサスの「穀物価格」「真の価格」「市場価格」「生産費」「人口」等の諸概念が析出され、それに対抗するリカードウ"地代論"の本筋が探られる。第3節では、「第3版への注意」(第3版で「序言」の後に付された)に触れつつ、「ある一定の農場」「租税支払い能力」「公債利子」に関連して、穀物価格・商品価格・貨幣価値の相互連関についての立ち入った吟味がおこなわれる。最後の第4節では、以上の分析を踏まえて、リカードウ"価格論"の全体的な理論骨格についての鳥瞰が与えられる。

Journal

  • 経済情報論集

    経済情報論集 7 (1), 63-90, 2007-06

    尾道大学経済情報学部

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