記号論及び計算論によるセキュリティ解析の相互関係(<特集>数理的技法による情報セキュリティ)

• 萩原 茂樹

  東京工業大学大学院情報理工学研究科計算工学専攻

• 米崎 直樹

  東京工業大学大学院情報理工学研究科

書誌事項

タイトル別名

• A Survey of Researches of Relationship between Symbolic and Computational Semantics in Security Analysis(<Special Topics> Formal Approach to Information Security)
• 記号論及び計算論によるセキュリティ解析の相互関係
• キゴウロン オヨビ ケイサンロン ニ ヨル セキュリティ カイセキ ノ ソウゴ カンケイ

抄録

暗号プロトコルの解析は,確率的多項式時間チューリング機械を用いる計算論的手法と,Dolev-Yaoモデルに基づく記号論的手法がそれぞれ独立に研究されてきた.記号論による解析は,抽象レベルの解析とみなせ簡潔で分かりやすい一方,記号論による解析結果と計算論による解析結果の対応が明らかでなかった.この問題に対してAbadiとRogawayは,完全な対称鍵暗号方式を前提としてメッセージの見た目の等価性を記号論的に定義し,メッセージが等価ならばそれらは計算論的に識別不可能であること,すなわち記号論によるメッセージの識別不可能性の計算論的意味づけに対する健全性を示した.さらに,MicciancioとWarinschiはその完全性を示している.本稿では,これら内容を中心に関連する研究を含め紹介を行う.

収録刊行物

• 応用数理

  応用数理 17 (4), 291-301, 2007

  一般社団法人 日本応用数理学会

詳細情報

• CRID: 1390282680741966080
• NII論文ID: 110006532030
• NII書誌ID: AN10288886
• ISSN: 09172270
• ISSN: 24321982
• DOI: 10.11540/bjsiam.17.4_291
• NDL書誌ID: 9333273
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I9333273
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可