スピリチュアリティの考察

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  • スピリチュアリティ ノ コウサツ

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抄録

はじめに : spiritualityは霊性とも訳されるが、鈴木大拙は日本的霊性として、霊性の前に日本を置き日本の霊性であることを強調している(鈴木, 1999)。日本的霊性とすることによって霊性というものが国や地方によってやや異なっていることを表現している。例えば、霊性をキリスト教信者が有しているものに限定して考えると、同じ宗教であったとしても他国の信者が有している霊性と日本での信者の霊性とは異なっているということである。わが国とは風土、言語、教育などが大きく異なっている国が多々あることから、その国々で霊性のもつ意味が異なるということである。また、スピリチュアリティつまり霊性を宗教信仰に限定することは必ずしも現実的ではない。spiritual, but not religious(SBNRと略す)に傾倒する人々、つまり宗教を信じないが、霊性は信じている人々の存在である。unchuched peapleとも呼ばれるが、これは内村鑑三の無教会主義(無教会主義キリスト教)と紛らわしい。無教会主義はキリスト教信仰の形式の一つであるとされるので、SBNRの人々つまりunchuched peapleとは明らかに異なる。このSBNRに傾倒する人々が最近、米国で増加しているといわれる(R. C. Fuller, 2001)。……

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