リンゴのトレーサビリティに関する経済的考察 : 青森県津軽地域の3システムを事例として

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タイトル別名
  • リンゴ ノ トレーサビリティ ニカンスル ケイザイテキ コウサツ アオモリケン ツガル チイキ ノ 3システム オ ジレイ トシテ
  • An Economic Study on Traceability Systems for Apples : Case Study of Three Traceability Systems for Apples in Aomori Prefecture

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抄録

消費者の信頼の低下により食の安全に対する関心が高まる中、農産物の流通問題を主として取り扱う研究者の間では、トレーサビリティが注目されるようになって来た。我々は、青森県のリンゴの事例に基づき、青果物のトレーサビリティ・システムとその経済効率について検討する。農林水産省の調査によれば、農業者はますます生産履歴を記録保持するようになってきている。しかし、トレーサビリティ・システムを構築するには、コンピータ設備投資や人材確保に多額の経費が掛かること等、様々な困難が存在する。青森県のリンゴトレーサビリティ・システムの3事例によれば、諸設備や人的資本への投資を最小化し、食の安全と消費者の信頼に配慮した差別化生産物からの収益を最大化することによりシステムの経済効率が改善されたことが分かる。2事例では、トレーサビリティの補助金が設備投資経費を削減した。経済的努力無しには、これらのトレーサビリティ・システムは成功しなかっただろう。

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