比叡花崗岩体の形成史と白亜紀火成活動史における位置づけ

  • 貴治 康夫
    周琵琶湖花崗岩団体研究グループ 大阪府立箕面高校
  • 沓掛 俊夫
    周琵琶湖花崗岩団体研究グループ 愛知大学
  • 中野 聰志
    周琵琶湖花崗岩団体研究グループ 滋賀大学 執筆責任者
  • 西村 貞浩
    周琵琶湖花崗岩団体研究グループ 草津市立松原中学校
  • 澤田 一彦
    周琵琶湖花崗岩団体研究グループ 滋賀大学教育学部附属中学校
  • 杉井 完治
    周琵琶湖花崗岩団体研究グループ 京都市消防局
  • 多賀 優
    周琵琶湖花崗岩団体研究グループ 滋賀県立堅田高校
  • 竹本 健一
    周琵琶湖花崗岩団体研究グループ 井原市立木之子小学校
  • 天白 俊馬
    周琵琶湖花崗岩団体研究グループ 京都府京田辺市田辺

書誌事項

タイトル別名
  • Formation of the Hiei Granite pluton and its geological implications for the Cretaceous felsic magmatism in southwest Japan
  • ヒエイ カコウガンタイ ノ ケイセイシ ト ハクアキ カセイ カツドウシ ニ オケル イチズケ

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抄録

東西6 km・南北7 km規模の比叡花崗岩体は,琵琶湖周辺の白亜紀末山陽帯花崗岩体のうちで,最も西寄りに位置する.これまで琵琶湖コールドロン形成に関係した琵琶湖南部環状花崗岩体の西端部の岩体と考えられてきた.比叡花崗岩体は,中心相と考えられる中粒斑状黒雲母花崗岩とそれを取り囲むように分布している中粒等粒状黒雲母花崗岩からなる.両者は漸移関係にあり,活動時期は100 Ma頃と推定される.比叡花崗岩は,年代値,岩相,化学的性質において琵琶湖南部の他の花崗岩類とは異なるので,およそ70 Maの琵琶湖コールドロン形成に直接関与した環状岩体を構成するものとしては考えられない.本岩体中には,岩体西縁部で南北方向に貫入している花崗斑岩脈と花崗閃緑斑岩脈のほかに,優白質微花崗岩,流紋岩,玄武岩,ランプロファイアの小岩脈が岩体全体に点在している.そのうちの花崗斑岩と花崗閃緑斑岩の岩脈は,琵琶湖コールドロンの外縁を画する環状岩脈の一部であると考えられる.

収録刊行物

  • 地質学雑誌

    地質学雑誌 114 (2), 53-69, 2008-02-15

    一般社団法人 日本地質学会

被引用文献 (7)*注記

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参考文献 (80)*注記

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