入院児の不安の構造と類型 : 病弱養護学校児童・生徒を対象として

書誌事項

タイトル別名
  • Structure and Patterns of Anxiety in Hospitalized Children and Youth
  • ニュウインジ ノ フアン ノ コウゾウ ト ルイケイ ビョウジャク ヨウゴ ガッコウ ジドウ セイト オ タイショウ ト シテ

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抄録

入院児への学校教育導入の推進に伴い、入院児の心理理解の必要性が高まっている。本研究の目的は、病弱教育における子ども理解の一環として、入院児の不安の構造と類型を明らかにすることである。入院という状況下の不安を測定する42項目から成る質問紙を作成し、小学校4年生から高校3年生までの157名の入院児を対象に調査を施行した。その結果、入院児の不安が「将来への不安」「孤独感」「治療恐怖」「入院生活不適応感」「とり残される焦り」の5つの下位構造を有し、さらに入院児が3つの不安の類型に分かれることが明らかになった。性差、入院回数、入院期間、罹病期間、発達段階の子どもの属性と不安の構造との関連を検討した結果、女子のほうがより強い「不安」と「孤独感」をもち、発達段階が高いほうが「将来への不安」「入院生活不適応感」をより多く抱いていることが示され、指導にあたって留意すべき点も示唆された。

収録刊行物

  • 特殊教育学研究

    特殊教育学研究 42 (4), 283-291, 2004

    一般社団法人 日本特殊教育学会

被引用文献 (2)*注記

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