クロレートソーダによる笹原の草生改良について : I.植生の遷移と更新効果

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タイトル別名
  • Studies on the improvement of Sasa grassland Vegetation through application of Sodium Chlorate : I. Plant succession and innovating effects

抄録

i)暖地洪積層松林跡地に生じた笹原の草生改良をするために,1954年7月にクロレートソーダをまき(A区)或は刈取をした(B区)後,等高線縞状に粗耕起をなし,牧野草の3種宛を組合せて交互の畦に混播した。そして1955年から1957年まで採草と追肥とを毎年4回宛行つた。ii)追播草を条播するまでの整地労力はB区の方が約4割多く,かつ3カ年を通じての生草量はA区が2割優り,その差は施業当初程大であつた。年度別収量は1956年が最大で次は1957年であつた。また季節別収量は5月が最高で次は7月,10月の順で3月は最低であつた。なお収穫した生草1貫当生産費はA区で3.6円,B区で4.2円であつた。iii) A区における追播草種の生育に異状はなかつた。そして追播した6草種の中,生草量の多かつたものは,ラジノクロバー,レッドクロバー,オーチャードグラス及びイタリアンライグラスであつた。一方笹類の再生力は年と共に漸次大とはなつたが,その生草量はA区では全草量の0.4〜1.0%,B区では約3%程度に過ぎなかつた。iv)要するにクロレートソーダによる笹原の草生改良は明らかに有効だと思つた。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282681076692608
  • NII論文ID
    110006787551
  • DOI
    10.14941/pregrass.4.1-2_23
  • ISSN
    24330132
    04475941
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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