ニュージーランド国有林の民営化(1996年第2回例会論文) Reforms and Asset Sales of National Forests in New Zealand(Papers of the 2nd Regular Small Meeting in February, 1997)

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抄録

本稿は,10年ほど前に劇的な民営化に踏み切ったニュージーランド(以下,略してNZ)の国有林を取り上げ,その背景,内容,現状,評価を素描すると共に,あわせてわが国の国有林の民営化について言及したものである。NZ林業・林産業の特徴は,ラジアータパイン松主体のモノカルチャー型,平地林型,輸出志向型の育成的林業,川上から川下までの一貫した技術主導型の経営,短伐期指向(25〜30年伐期)などにまとめられる。国有林の民営化は,そのようなNZ林業の特質,官業としての国有林経営の非効率さなどに起因しているが,より根本的にはロジャーノミックスと呼ばれる経済変革,成人式と言われる社会変革の一環として断行されたものである。民営化は,林業公社,保全局,林業省への3部門分割(1987年)と国有林のアセットセール(伐採権の売却: 1990年以降)の2段階にわけて行われた。1996年までに,約45万haの国有林・伐採権が売却され政府の林木資産保有割合は10%以下に低下した。生産面と保全面を分離し,かつ人工林経営の徹底した民営化に踏み切った今回のNZの変革は,10年を経た今日賛否両論に晒されてる。我が国の国有林のあり方を考える際には,NZ民営化の功罪とその特殊性,及び我が国の国有林の歴史と使命を十分に考慮する必要があろう。

収録刊行物

  • 林業経済研究

    林業経済研究 43(1), 110-115, 1997

    林業経済学会

参考文献:  12件中 1-12件 を表示

各種コード

  • NII論文ID(NAID)
    110006788534
  • NII書誌ID(NCID)
    AN00330523
  • 本文言語コード
    JPN
  • 資料種別
    ART
  • ISSN
    0285-1598
  • NDL 記事登録ID
    4173609
  • NDL 雑誌分類
    ZR21(科学技術--農林水産--林産)
  • NDL 請求記号
    Z18-449
  • データ提供元
    CJP書誌  NDL  NII-ELS  J-STAGE 
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