重症心身障害者の泌尿器科的疾患に関する検討

  • 菅谷 公男
    秋田大学医学部泌尿器科学教室 旭川医科大学第2生理学教室
  • 能登 宏光
    秋田大学医学部泌尿器科学教室
  • 森 久
    秋田大学医学部泌尿器科学教室 名古屋徳州会病院泌尿器科
  • 原田 忠
    秋田大学医学部泌尿器科学教室
  • 土田 正義
    秋田大学医学部泌尿器科学教室

書誌事項

タイトル別名
  • UROLOGICAL DISEASES IN SEVERELY MENTAL AND PHYSICAL HANDICAPPED

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抄録

3歳から50歳の重症心身障害者159例の泌尿器科的疾患を, 尿一般検査と超音波検査をスクリーニングの手段として検討した.<br>膿尿は91例 (57.2%) にみられたが, その頻度は, 女性でとくに月経のみられない症例, 運動障害程度の重い症例, オムツ使用例で高かった. また, 35例 (38.5%) から起炎菌が検出された.<br>画像診断では, 40例 (25.2%) に49件の泌尿器科的異常が認められ, これらは腎結石10例, 腎嚢胞6例, 水腎・水尿管6例, 膀胱変形・膀胱頚部開大17例などであった. 過去1年間の既往歴を加えると, 尿路結石症例は24例 (15.1%) で, 自然排石例が13例, 腎結石10例, 膀胱結石1例であった.<br>尿路結石症例の検討からは, 運動障害が重いほど結石発生率が高く, 自然排石率が低い傾向がみられた.<br>今回の検討では, スクリーニングとしての超音波検査はきわめて有用であった.

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