前立腺癌マーカーの臨床的研究 : PAP,γ-Sm,PAについて

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  • CLINICAL STUDY ON PAP, γ-SM AND PA AS TUMOR : MARKERS IN PROSTATIC CANCER PATIENTS

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抄録

前立腺癌97例(末治療例: 35例,既治療例: 62例),前立腺肥大症316例,膀胱癌41例,その他の泌尿器科良性疾患138例の計592例について, prostatic acid phosphatase (PAP), γ-seminoprotein (γ-Sm), prostatic specific antigen (PA)の前立腺癌マーカーとしての有用性を検討した.前立腺癌未治療例における陽性率はPAP74.3%,γ-Sm73.1%,PA79.4%であり,一方,前立腺肥大症例では各々2.8%, 12.5%, 12.3%であった.以上より検出率はPAが,また特異性はPAPが最も優れていた.PAPとPAとの間にはr=0.57と軽度の相関がみられたが,PAPとγ-SmおよびPAとγ-Smの問には密接な関連性は認められなかった.三種のマーカーのcombination assayにより前立腺癌未治療例の陽性率が向上し,さらに治療により各々異なった変動パターンを示すことより,combination assayが前立腺癌の診断およびモニタリングに有用であることが示唆された.

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