ハロモナス細胞表層ディスプレイシステムを用いた高塩環境浄化に有用な金属結合ドメインの探索(<特集>コンビバイオとナノバイオのコラボによる新しい世界の開拓-バイオテクノロジーの未来のかたち-)

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抄録

近年,酵母やファージ,および細菌などの微生物の細胞表層に機能性タンパク質(またはペプチド)を提示する技術として開発された細胞表層ディスプレイシステムの登場により,細胞表層を活用した触媒反応,ワクチン生産,環境浄化,コンビナトリアルペプチドライブラリーのスクリーニングなど多岐にわたる新規バイオ技術の創製に期待が寄せられている.現在,細胞表層ディスプレイシステムによって有用な形質を獲得した細胞はアーミング細胞と称され,食品,医薬,工業,環境などのさまざまな分野で実用化を目指したアーミング細胞の開発研究が国内外で活発化している.特に,環境分野では,細胞表層に金属結合性のタンパク質(またはペプチド)を提示したアーミング細胞を活用することにより,細胞内に有毒な重金属を取り込むことなく,環境中の重金属を細胞表層で捕捉して浄化・回収することができるため,理想的な環境メタルバイオ技術として期待されている.しかしながら,ひとくちに重金属といっても,標的となる金属元素の種類と,それらの環境中での存在形態が多種多様であるため,標的の金属種に応じて最適化した環境メタルバイオ技術の開発が必要となる.さらに,実際の汚染現場ごとに,pHやイオン強度,妨害元素の有無などの環境条件が異なるため,標的となる汚染環境の実態に即した環境メタルバイオ技術の開発が望まれる.そこで我々は,タイ王国の塩土から同定された好塩性細菌ハロモナス(Halomonas elongata OUT30018株)の優れた環境適応能力に着目し,高塩環境で適用可能なハロモナスを利用した環境メタルバイオ技術の開発を目指して研究を行っている.特に本稿では,本学で解読したハロモナスゲノム情報(未発表)をもとに構築した独自の「ハロモナス細胞表層ディスプレイシステム」(特許出願中)を用いて探索した高塩環境条件下で機能を発揮する金属結合ドメインを活用したアーミングハロモナス創製の研究成果(投稿中)について紹介する.

収録刊行物

  • 生物工学会誌 : seibutsu-kogaku kaishi

    生物工学会誌 : seibutsu-kogaku kaishi 86(6), 283-285, 2008

    日本生物工学会

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各種コード

  • NII論文ID(NAID)
    110006794287
  • NII書誌ID(NCID)
    AN10401118
  • 本文言語コード
    JPN
  • 資料種別
    REV
  • ISSN
    09193758
  • NDL 記事登録ID
    9568501
  • NDL 雑誌分類
    ZP15(科学技術--化学・化学工業--醗酵・微生物工学)
  • NDL 請求記号
    Z17-395
  • データ提供元
    CJP書誌  NDL  NII-ELS  IR  NDL-Digital 
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