Neck Pain and Disability Scale 日本語版の作成  [in Japanese]

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Author(s)

    • 小野 玲
    • 神戸大学大学院保健学研究科|京都大学大学院医学系研究科|NPO法人健康医療評価研究機構
    • 鈴鴨 よしみ
    • 東北大学大学院医学系研究科|NPO法人健康医療評価研究機構
    • 福原 俊一
    • 京都大学大学院医学系研究科|NPO法人健康医療評価研究機構

Abstract

【目的】頚部痛の症状を捉えるためには、症状や重症度といった臨床的な評価だけでなく、その症状を有することで患者が受ける日常生活での身体的・心理的・社会的な影響の評価が重要である。しかしながら、本邦で頚部痛に関する標準化された疾患特異的な質問票は、本邦で独自に開発された質問票あるいは他言語で開発された質問票の翻訳版にかかわらず、十分に計量心理学的評価を経たものは存在しない。Neck pain and disability scale(NPDS)は、頚部痛による身体的障害、情緒の日常生活への影響を患者自身が評価する世界で最も汎用されている尺度の一つである。NPDSは20問で構成されており、身体的障害、情緒の日常生活への影響を患者自身が評価する自記式の質問紙である。各問は0-5の間で得点化され合計100点である。得点が高いほど頸部に対する臨床症状が多い事を意味している。我々は、これまでNPDSを国際的な基準に準拠して翻訳を行い、パイロットテストを実施して内容妥当性や実施可能性の評価および修正を通して日本語版を作成した。本研究の目的は、NPDS日本語版の信頼性と妥当性を検証することである。<BR><BR>【方法】対象者は、20歳以上、頚部痛を有してF県内の15病院整形外科に通院した患者で、本研究の趣旨に同意した116名(52.8±17.7歳、女性77名)であった。対象者はNPDS日本語版、包括的QOL尺度SF-36、Visual Analog Scale(VAS)による疼痛評価を含む自己記入式調査票に回答した。116名中慢性的で症状に大きな変化のない44名は2週間後にNPDSに再度回答した。信頼性の評価には2週後の再現性と内的整合性を検討し、妥当性の評価には構成概念妥当性と基準関連妥当性を検討した。構成概念妥当性の検討では因子分析を行い尺度の因子構造を確認した。基準関連妥当性の検討では、頚部痛VASを基準として用いた。統計解析は再現性、基準関連妥当性についてはPearsonの相関係数、内的整合性についてはクロンバックα係数を算出、統計ソフトはSPSS ver15.0を使用した。<BR><BR>【結果】対象集団のNPDS平均得点は38.8±21.0であった。2週後のNPDS得点は35.4±23.7であり、再現性は0.68(n=44)とやや低い値を示したが、内的整合性を示すクロンバックα係数は0.96と高い値を示した。因子分析の結果は、第1因子における因子負荷量が全項目で0.5以上であり、1次元性が確認された。頚部痛VASの平均値は47.5±23.4mmであり、NPDS合計得点との相関はr=0.73と十分な基準関連妥当性を示した。<BR><BR>【考察】NPDS日本語版は信頼性、妥当性ともに十分な内容を有するものであった。再現性がやや低かったことは期間内に治療の効果があった患者が含まれていると考えられ、今後層別解析を行う予定である。

Journal

  • Congress of the Japanese Physical Therapy Association

    Congress of the Japanese Physical Therapy Association 2007(0), C0947-C0947, 2008

    Japanese Physical Therapy Association (JPTA)

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