スポーツ活動復帰を目標とした骨端線閉鎖前の小児膝前十字靭帯損傷患者のリハビリテーション  [in Japanese]

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【背景】骨端線閉鎖前の小児膝前十字靭帯(以下ACL)損傷患者の治療方針は一定の結論が出ておらず保存療法が中心となり、特にスポーツを行っている者に対してはその活動を制限する場合が多い。<BR>【目的】スポーツ活動復帰を目標とした骨端線閉鎖前の小児ACL損傷患者に対してリハビリテーション(以下リハ)を経験したので経過を含めて報告する。<BR>【対象】平成19年1月から8月までに当院スポーツ整形外科を受診し、骨端線閉鎖前でACL損傷と診断された3症例。<BR>【方法】リハプログラムは膝関節可動域(以下ROM)訓練、バランストレーニング等の運動器協調訓練、マルアライメント予防のための体幹、股関節周囲の筋力トレーニングを中心に行い、膝ROM制限と日常生活において膝崩れが消失したら膝装具着用下でジョギングを開始。易受傷動作の注意喚起や回避指導を行った。筋力測定にはBIODEX SYSTEM3を使用した。<BR>【症例1】14歳、男子、サッカー、練習中に接触プレーで受傷。初診時、ROM制限、疼痛なし。リハ開始6週後、日常生活で膝崩れなくなり装具着用下でジョグ開始。その後も膝崩れなく6ヵ月後、筋力測定で健患比10%以内となりテーピング施行して競技復帰可とした。現在も膝崩れなくサッカーを行っている。<BR>【症例2】14歳、女子、バスケット、ジャンプ着地時に非接触で受傷。初診時、膝ROM制限あり。疼痛あり。物理療法、OKC exから開始。リハ開始1週後、ROM制限なし。疼痛消失。3週後、試合出場し膝崩れ起こり試合後、穿刺。バランストレーニング、下肢筋トレ中心のリハ継続し2ヵ月後、疼痛消失、膝ROM改善、膝崩れなくなり、装具着用下でジョグ開始。筋力測定で健患比12%以内。現在は比較的膝くずれが起きにくい競技種目である駅伝部に転向し活動している。<BR>【症例3】14歳、女子、サッカー、試合中、接触プレーで受傷。初診時、荷重不可、膝ROM制限あり。鎮痛治療のみ行った。2週後、ROM制限、膝崩れなくなり装具着用下で下肢筋トレ開始。6週間後、装具をつけず体育の授業中に膝崩れ起こし膝痛再発、その後も膝崩れ繰り返し、競技復帰できていない。<BR>【考察】骨端線閉鎖前の小児ACL損傷患者に対する手術療法成績の報告からその安全性は明らかでなく保存療法が基本となる。今回、当院のACL再建患者のスポーツ活動復帰目安である膝伸展筋力健患比10%以内を目標にリハを行い症例1のみ達成し競技復帰できた。ACL損傷の保存療法は閉鎖運動連鎖で姿勢制御能を高める必要があると報告されている。今後の課題としては筋力のみでなくバランス能力、重心動揺等の評価を取り入れ、最大の課題である膝崩れが起きないようにするための指標を作る必要性があると考える。<BR><BR>

Journal

  • Congress of the Japanese Physical Therapy Association

    Congress of the Japanese Physical Therapy Association 2007(0), C1357-C1357, 2008

    Japanese Physical Therapy Association (JPTA)

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