SDA法による高齢者と若年者の姿勢制御能の評価

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  • Evaluation of postural control between aged and young using stabilogram-diffusion analysis

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抄録

下肢筋力や姿勢制御前の衰えた高齢者にとって転倒は共通かつ深刻な問題の1つである。高齢者の加齢による姿勢制御前と転倒の関連のメカニズムはまだ十分に明らかではない。そこで本研究では、SDA法を用いて若年者と高齢者の姿勢制御前のメカニズムの違いを明らかにすることを目的とした。解析では、重心動揺計から得られるSDA法のパラメータと姿勢動揺の指標であるCOPのパラメータを比較した。対象者は、48人の健常若年者(18-64歳、平均年齢33.6±14.6歳)と41名の健常高齢者(65-87歳、平均年齢77.7±4.3歳)である。実験方法は、重心動揺計上に開眼、閉眼の静止立位で30秒間計測を行った。その結果、以下の項目が示唆された。1.高齢者群は若年者群に比べて有意に拡散係数D_<rs>およびMSCDが開閉眼ともに大きかった。2.高齢者群において、SDAとCOPのパラメータは開眼時より閉眼時の方が高い相関が認められた。3.拡散係数D_<rs>と前後方向の移動範囲は左右方向の移動範囲よりも高い相関が認められた。これは前頸骨筋、足底の筋に由来する影響と考えられる。

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