先天性小腸閉鎖を合併した腹壁破裂の1例 : 報告例からみた術式選択の検討

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Gastroschisis With Congenital Intestinal Atresia
  • 症例報告 先天性小腸閉鎖を合併した腹壁破裂の1例--報告例からみた術式選択の検討
  • ショウレイ ホウコク センテンセイ ショウチョウ ヘイサ オ ガッペイシタ フクヘキ ハレツ ノ 1レイ ホウコクレイ カラ ミタ ジュツシキ センタク ノ ケントウ

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抄録

症例は日齢0日の女児.出生時,胃から横行結腸までの消化管が臍右側より脱出し,幽門部から70cm肛門側,回盲部より1cm口側の小腸で離断型閉鎖を認めた.双孔式人工肛門を造設して腹壁を一期的に閉鎖した.術後,口径差を縮小する目的で肛門側腸管への生理食塩水注入を行い,初回術後44日目に人工肛門を閉鎖した.術後合併症はなく,経過は順調である.腸閉鎖を伴う腹壁破裂では腹壁の閉鎖方法,腸管の浮腫や口径差,閉鎖部位などを十分に考慮し,最適の術式を選択することが肝要である.腸閉鎖を伴った腹壁破裂の報告症例の検討では,治療方針は一期的吻合,二期的吻合,待機的一期的吻合に分かれ,消化管の閉鎖部位により治療方針の傾向に差がみられた.下部小腸や結腸に閉鎖を伴う場合,二期的吻合は縫合不全,通過障害など吻合部合併症が少ない点から有用な選択肢と思われる.

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参考文献 (27)*注記

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