カノコガの飛翔個体数

• 船越 進太郎

書誌事項

タイトル別名

• Number of flying individuals of Amata fortunei fortunei (Orza) (Lepidoptera, Arctiidae)

抄録

ライントランセクト法によりカノコガ Amata fortunei fortunei (Orza)の飛翔個体数を2年間にわたり調べた.成虫は曇天時に最も多く飛翔し続いて雨天時に多く飛翔していた.ただし強い雨の日は,ほとんど飛翔せず,よく飛んだのは小雨の時であった.晴れた日の飛翔個体数は,曇天時の半数ほどであった.1化の発生時期は,2年間で差がなかったが,2化の発生時期には差がみられた.発生総個体数は,2004年の1化では79個体,2化で209個体,2005年の1化では224個体,2化で176個体であった.気温と飛翔個体数の間には,24℃までは相関があり,22-24℃の間に,飛翔個体数のピークが見られた.湿度と飛翔個体数の間には,特に相関が認められなかった.以上のことから,東海地方でのカノコガ成虫の発生消長は,年2回,一ヶ月弱の期間であり,飛翔個体数には,大きな変動が見られるようである.また,晴天時より曇天・雨天時の活動が盛んであり,直射日光を好まず,強い光を避けて行動する蛾であると考えられた.

収録刊行物

• 蝶と蛾

  蝶と蛾 59 (4), 301-304, 2008

  日本鱗翅学会

キーワード

• Amata fortunei fortunei (Orza)
• line-transect surveys
• number of flying individuals
• cloudy weather
• suitable temperature

詳細情報

• CRID: 1390001205266948096
• NII論文ID: 110007034439
• NII書誌ID: AN0040888X
• DOI: 10.18984/lepid.59.4_301
• ISSN: 18808077
• ISSN: 00240974
• NDL書誌ID: 9687127
• Web Site: http://id.ndl.go.jp/bib/9687127
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I9687127
• 本文言語コード: en
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可