京都府,大江山(河守)超塩基性岩中の十字石と藍晶石

書誌事項

タイトル別名
  • STAUROLITE AND KYANITE FROM EPIDOTE-HORNBLENDE ROCK IN THE OEYAMA (KOMORI) ULTRAMAFIC MASS, KYOTO PREFECTURE, JAPAN
  • 京都府,大江山(河守)超塩基性岩中の十字石と藍晶石〔英文〕
  • キョウトフ ダイコウザン コウモリ チョウ エンキセイガンチュウ ノ ジュウジ

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抄録

舞鶴帯の北側に分布する大江山超塩基性岩体は主としてダンかんらん岩からなるが,その北部にかなり大きな単斜輝石岩の岩体がある(Fig. 1).それは一部,角閃石にとんだ,緑れん石一角閃石岩(部分的に斜長石をもち,角閃岩状になる)になっている.以前,川砂の研究から,この単斜輝岩岩体中より十字石,藍晶石が発見される可能性を指摘したが(宇留野・黒田, 1972), 1975年,黒川が藍晶石を発見し(黒川, 1975),つづいて衣川・黒田が十字石を発見した(衣川, 1975).それらは緑れん石角閃岩中に残晶として産するものである(Fig. 2).そのEPMAによる化学分析を行なった(Table 2).このようなことから,われわれはこの岩石が特殊な岩石であったことを確認し,今後共同して研究をすすめる予定にしたが,今のところ次のような作業仮説を考えているので報告した.かつて,藍晶石+十字石+単斜輝石という組合わせにあったものが,大江山岩体北方の宮津花崗岩体の接触変成作用により,緑れん石一角閃岩相程度の再結晶作用をうけ,緑れん石+角閃石(±緑泥石)のに組み合わせになった.

収録刊行物

  • 地球科学

    地球科学 30 (6), 331-335, 1976

    地学団体研究会

被引用文献 (3)*注記

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