高性能林業機械と高密路網による団地間伐の経営シミュレーション : 日吉町森林組合を事例として

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  • Management Simulation of the Block Thinning through the Introduction of Advanced Forestry Machinery and High Density Forest Road Network : A Case of the Forest Owners' Cooperative of Hiyoshi-cho, Kyoto Prefecture
  • コウセイノウ リンギョウ キカイ ト コウミツロモウ ニ ヨル ダンチ カンバツ ノ ケイエイ シミュレーション ヒヨシチョウ シンリン クミアイ オ ジレイ ト シテ

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抄録

高性能林業機械と高密路網による団地間伐について,京都府日吉町森林組合を事例として間伐事業モデルを作成し,同森林組合の実測値などを元に,作業道開設距離に応じたシナリオを設定し,2006年から2016年までの事業量および生産性を試算することで,その有効性を検証した。2006年と比べると,2016年の事業単価は13〜22%減少し,機械購入額1万円あたりの搬出材積は約1.5倍に増加した。さらに,開設工程を除いた作業員1人当たりの生産性は,約1.5倍に増加することが明らかとなった。また,搬出間伐を繰り返していくことで,作業道開設の効果が現れると考えられた。一方で,試算された生産性では,地域の森林全体を適切に管理することは難しいと考えられた。このため,団地間伐を実施する森林組合が,間伐計画を組合員に示すことが必要になってくると考えられた。さらに,リース制度やレンタル制度により,現場の作業量に合わせた弾力的な機械運用が整備されれば,新規雇用者を徐々に増やしていくことも可能となり,全体的な作業量を増やすことができると同時に,安定的な経営にもつながると考えられた。

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