小開腹下ラジオ波焼灼療法を施行した肝硬変併存肝細胞癌の1例

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タイトル別名
  • ショウレイ ホウコク ショウカイフク カ ラジオハ ショウシャク リョウホウ オ シコウシタ カンコウヘン ヘイソン カン サイボウ ガン ノ 1レイ
  • Mini-laparotomy Radiofrequency Ablation for Hepatocellular Carcinoma Arising in Cirrhosis: Report of a Case

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抄録

症例は63歳,男性.アルコール性肝硬変にて通院加療中に腹部CT,MRIにて,肝S6被膜直下に直径2cmの肝細胞癌を指摘された.Child-Pugh分類Bであり,脾機能元進による血小板減少症(Plt5.1×104/μl)を認めたためラジオ波焼灼療法による穿刺治療が選択されたが,腫瘍の局在が肝表面であるため経皮的穿刺は困難と考え,全身麻酔下に小開腹下でcool-tip20cm針を用いて単回12分間のラジオ波焼灼療法を施行した.術後合併症なく,第8病日に退院となった.1か月後の腹部造影CTで局所療法を施行した部位に腫瘍の残存がないことを確認した.小開腹下ラジオ波焼灼療法は安全に実施可能であり,血小板減少症および肝障害度Bの肝硬変を併存した肝表面に局在する2cm以下の小肝細胞癌に対して考慮すべき治療選択の1つである.

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