25.1995年阪神・淡路大震災による職場の被災状況 : 建築学会近畿支部構造部会2次アンケート調査から

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  • 25.Work Area Damage by the 1995 Hansin-Awaji Earthquake

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抄録

阪神・淡路大震災は未明の時間帯に発生したため、6000人を越えた死者やそれ以上の負傷者のほとんどが住宅で生じている。事務所、工場などの職場の被害も著しいものであった。仮に日中に地震が発生していたならば、職場などでの人的被害は甚大であったろうと考えられる。しかしながら、職場における被災状況に関する情報に乏しかった。そこで、建築学会近畿支部構造部会が企画した第2次アンケート調査に職場への復帰や職場の被災状況に関しての質問を組み込んだ。アンケート結果の職場の被災状況に関する項目の単純集計結果について報告する。回答者は690名で、多くは被害の著しかった地域周辺に居住している。回答の10%は、職場の建物が外観上からも倒壊状態や明らかに危険な被害を受けていた。建物で入りロの被害で立居入りが困難、若しくは不可能であった回答は20%であった。この事は、逆に見ると避難が困難になることにつながる。多くの職場では室内の散乱が著しい。重量のある物品棚や書棚の移動、転倒、飛びの回答がある。もし、業務中の地震であったなら、死亡若しくは重傷被害を受けたと感じた回答が29%に達した。地震発生の時間帯が違った場合の、災害状況の検討資料として今後の展開を図りたい。

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