新生児期に発症した回腸部分拡張症の2例

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タイトル別名
  • Two Cases of Segmental Dilatation of Ileum
  • 症例報告 新生児期に発症した回腸部分拡張症の2例
  • ショウレイ ホウコク シンセイジキ ニ ハッショウ シタ カイチョウ ブブン カクチョウショウ ノ 2レイ

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抄録

腸管部分拡張症(消化管部分拡張症)は比較的まれな疾患である.今回われわれは,新生児期に発症した,回腸部分拡張症を経験した.症例1は日齢21の男児.主訴は腹部膨満.日齢21に経鼻胃管から顆粒便様の吐物の吸引を認め,腸回転異常症を疑い開腹術を施行した.症例2は生後24時間胎便排泄がなく,浣腸で排便認めるも,次第に腹部膨満が認められ,Hirschsprung病あるいは腸管部分拡張症を疑い,日齢3に試験開腹となった.両症例とも回腸に拡張腸管を認め,腸管部分拡張症の診断で,拡張腸管を切除し端々吻合した.病理所見は,神経節細胞に形態・分布異常は認めなかった.術後経過は良好である.腸管部分拡張症について,若干の文献的考察を加えて報告する.

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