神経芽腫難治例に対するイリノテカンを中心とした治療経験

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  • Clinical efficacy of irinotecan to refractory neuroblastoma

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抄録

難治性神経芽腫3例に対するイリノテカンによる治療経験を報告する.3例とも統一班プロトコールに沿った治療後の,再燃,再発例である.2例はイリノテカン単剤投与によりそれぞれ,12ヶ月間と6ヶ月間,腫瘍の進行を抑制したが,その後,遠隔転移をきたした.もう1例はイリノテカン少量持続投与とICE療法の併用により,完全寛解に近い状態になったが,イリノテカン開始後11ヶ月で多発転移にて再燃をきたした.3例ともイリノテカンによる下痢,骨髄抑制等の副作用は軽度であった.今後,さらなる抗腫瘍効果のためには,イリノテカンと有効な多剤併用療法の組み合わせの検討が必要と思われた.

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