人工股関節全置換術後における股関節・膝関節周囲筋の筋力推移の比較

• 塚越 累

  京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻 寿尚会洛陽病院リハビリテーション科

• 建内 宏重

  京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻

• 大畑 光司

  京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻

• 江口 悟

  寿尚会洛陽病院リハビリテーション科

• 奥村 秀雄

  寿尚会洛陽病院整形外科

• 市橋 則明

  京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻

書誌事項

タイトル別名

• A Comparison of Muscle Recovery around the Hip and Knee Joints after Total Hip Arthroplasty
• ―膝関節伸展筋力の回復は遅延する―
• ―The Recovery of Knee Extensor Strength is Delayed―

抄録

【目的】人工股関節全置換術（THA）後早期の股関節と膝関節筋力の推移を比較し，術後に最も回復の遅延する筋を明らかにすること。【方法】変形性股関節症によりTHAを施行した女性53名を対象とし，術側と非術側の股関節外転，伸展，屈曲，膝関節伸展および屈曲の最大等尺性筋力を術前と術後2週，4週，6週時点で測定した。【結果】術側の股関節筋力は術後2週で術前より有意に低く，術後4週および6週では術前値と有意な差は認められなかった。一方，術側膝関節伸展筋力は術後2週，4週，6週の全測定時期において術前値より低い値を示した。術後の筋力推移を術前比で比較した場合，術後6週では術側の股関節筋力および膝関節屈曲筋力の術前比は114〜124%で有意な差は無かったが，膝関節伸展筋力は術前比86%と他の4つの筋力と比べて有意に低い値を示した。【結論】THA後には股関節周囲筋力および膝関節屈曲筋力に比べて，膝関節伸展筋力の回復が遅延することが判明した。

収録刊行物

• 理学療法学

  理学療法学 36 (2), 41-48, 2009-04-20

  日本理学療法士学会

キーワード

• 変形性股関節症
• 人工股関節全置換術
• 等尺性筋力

詳細情報

• CRID: 1390282763074171136
• NII論文ID: 110007227487
• NII書誌ID: AN10146032
• DOI: 10.15063/rigaku.kj00005580966
• ISSN: 2189602X
• ISSN: 02893770
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2009198623
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可