気候区の異なる地域にある浄水場ろ過池に生息するユスリカ類の比較

書誌事項

タイトル別名
  • Comparison of chironomid fauna in filtration plants at two different climatic areas in Japan

この論文をさがす

抄録

<p>気候区の異なる地域にある浄水場の緩速ろ過池周辺のユスリカ成虫相について調査した。一つは日本最南端の沖縄県先島諸島(亜熱帯性気候区)にある袖山浄水場と石垣浄水場である.</p><p>他方は山岳地の内陸性気候区にある長野県染屋浄水場である.調査の結果,染屋浄水場では Polyρedilum nubiferCricotopus trifasciatus が優占種となっていた.一方,石垣浄水場では Hanochironomus tumerestylus が優占種であり,次いで染屋浄水場でも多かった P. nubifer であった.さらに,袖山浄水場ではCryptochironomus javaePolypedilum nodosum が優占種となっていた.3浄水場で共通して捕獲された種は,P. nubifer, Cricotopus bicinctus, Ablabesmyia moniliformis の3種であった.以上のように,同一浄水場であっても季節によりユスリカ成虫相は大きく異なっており,また,同一時期であっても気候区の異なる地域に存在する浄水場間では,ユスリカ成虫相が大きく異なっていることが明らかとなった.これはろ過池を取り巻く環境要因(特に水温)が大きく異なること,また,浄水場原水が異なることなどが大きく影響しているものと推測された.</p>

収録刊行物

参考文献 (32)*注記

もっと見る

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282763128958464
  • NII論文ID
    110007332269
  • NII書誌ID
    AA11822801
  • DOI
    10.24486/pestologygakkaishi.19.2_77
  • ISSN
    24321532
    09167382
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
    • KAKEN
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ