鉄道車両の衝突安全性に関するシミュレーション(<特集>シミュレーションと信頼性)

  • 小美濃 幸司
    鉄道総合技術研究所人間科学研究部人間工学研究室:法政大学:立教大学
  • 舟津 浩二
    鉄道総合技術研究所車両構造技術研究部車両強度研究室

書誌事項

タイトル別名
  • Numerical Simulation for Crashworthiness of Railroad Cars(<Special Survey>Simulation and Reliability)
  • 鉄道車両の衝突安全性に関するシミュレーション
  • テツドウ シャリョウ ノ ショウトツ アンゼンセイ ニ カンスル シミュレーション

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抄録

従来,鉄道は安全対策として,絶対に事故を起こさないための技術開発を進めてきたが,近年,万一の事故時にも人的被害を最小化するための研究開発,特に鉄道車両の衝突安全性にも関心が高まっている.鉄道車両の衝突安全性を検討するにあたり,車両自体の挙動と乗客・乗務員の衝撃挙動の両面を考慮に入れる必要がある.鉄道車両(特に車体の構造)については,衝突エネルギー吸収による衝撃の緩和と,生存空間確保の両立が課題となる.一方,乗客・乗務員の衝撃挙動については,車内設備や他の乗客等との衝突による傷害を防ぐことが課題となる.これらの課題解決のため,車体構造については破壊試験とコンピューターシミュレーション,乗客の挙動についてはダミー人形の衝撃試験とコンピューターシミュレーションを活用している.実験結果とシミュレーション結果は,相互に比較・検証されている.今後の安全性評価では,車体構造と乗客を連携させた衝撃挙動解析も重要になっていくと考えられる.

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