C型慢性肝疾患における肝線維化マーカー測定の意義

書誌事項

タイトル別名
  • Clinical Significance of Serum Markers for Hepatic Fibrosis in Patient with Chronic Liver Disease Type C

この論文をさがす

抄録

C型慢性肝疾患において肝線維化マーカーであるヒアルロン酸(HA),IV型コラーゲン7Sドメイン(7S),III型プロコラーゲンN末端(PIIIP)を測定し,各種肝機能検査との関連,病期の進展との関連および慢性肝炎と肝硬変の判別における有用性について検討した。各肝線維化マーカヤの間にはいずれも相関関係がみられた。肝機能検査ではいずれもアルブミン,コリンエステラーゼ,ICG負荷試験との間に相関関係を認めた。Histological activity index (HAI) scoreでは線維化のカテゴリーと良好な相関関係を認めた。いずれの肝線維化マーカーも病期が進展するに従い上昇し,特に肝硬変では慢性肝炎に比し有意な上昇を認めた。慢性肝炎と肝硬変を判別するためのcut off pointはHA:130ng/ml,7S:8.0ng/ml,PIIIP:1.5U/mlであり,その正確度はそれぞれ82.7%,84.6%,70.6%であった。C型慢性肝疾患における肝線維化マーカーの測定は,慢性肝炎と肝硬変の鑑別において有用な指標と考えられた。

収録刊行物

被引用文献 (2)*注記

もっと見る

参考文献 (16)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ