入出力特性に基づく工程管理システムの構築

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タイトル別名
  • The Architecture of Statistical Process Monitoring System Based on Both Input and Output Properties
  • ニュウシュツリョク トクセイ ニ モトヅク コウテイ カンリ システム ノ コウチク

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抄録

工程での製品品質の異常原因によるバラツキを検出するための実用的な方法として管理図法が考案されている.異常原因によるバラツキとは原材料あるいは作業方法に関する標準が守られない,あるいは標準が不備であることにより生ずるバラツキを意味し,これを見過ごすことはできない.品質保証の問題に取り組む上で,工程での異常原因によるバラツキを検出することと同時に,異常原因の要因を特定し取り除くことが重要な課題となる.しかしながら,従来の管理図法では現工程より出力される製品の品質特性のみに基づき現工程の状態を判定することを目的とし,積極的に異常原因の要因を特定する工夫がなされていない.一方,前工程での判定における第2種の誤りの存在から,現工程での製品品質のバラツキの異常原因が現工程に入力される原材料に存在することを否定することはできない.そこで本研究では,管理外れ状態に対する検出力特性の向上と管理外れ状態における異常原因の特定を目的とし,現工程からの出力特性に加え,現工程への入力特性に関する情報をも積極的に利用することを考える.具体的には,現工程からの出力特性のみに基づく管理図法に代わり,現工程への入力特性と現工程からの出力特性を考慮した工程管理システムを新たに構築する.また,提案する工程管理システムでの工程状態の判定にくわえ,管理外れ状態が検知されたとき,管理外れ状態の異常原因を特定する手法を提案する.さらに,品質の経済性評価に基づく工程管理システムの経済的な運用法についても考察する.

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