景徳鎮地域における伝統的磁器手づくり工房の様態 : 景徳鎮の伝統的磁器産業の中核としての手づくり工房の諸相

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タイトル別名
  • Handmade Ceramic Tradition in Jing De Zhen : Handmade Porcelain Culture as the Core of Traditional Ceramic Industry

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抄録

本稿は、約千年の歴史を有する景徳鎮磁器産業を支えてきた磁器手づくり工房の様態を、文献ならびに現地調査採集資料に基づいて明らかにしたものである。その結果、次のことを明らかにした。(1)景徳鎮では、工房ごとに定められ制作工程を担う精緻な分業体制が布かれながらも、それらの工房が相互的・全体的に結びつき、巨大な磁器生産組織が構築されていた。(2)細分化された分業に基づく工房における磁器づくりのなかで個々の制作工程にかかわる技術・技法の構築、合理的施設の創出が促進された。(3)職人たち自らによる同業者組合が組織され、景徳鎮に居住するおよそすべての人びとが伝統的磁器生産にかかわる都市が構築された。(4)磁器生産を介しての世界との交流・交易を通して500〜600年間ほど世界の磁器市場を独占した景徳鎮の核をなしていたのが伝統的磁器手づくり工房であった。

収録刊行物

  • デザイン学研究

    デザイン学研究 56 (5), 37-46, 2010

    一般社団法人 日本デザイン学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (56)*注記

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680386650496
  • NII論文ID
    110007574620
  • NII書誌ID
    AN00150292
  • DOI
    10.11247/jssdj.56.37_1
  • ISSN
    21865221
    09108173
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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